ぼんじょるの、しーまんです。
先日、谷川岳の一ノ倉沢まで
ハイキングツーリングに行ってきました。
「死ぬまでに一度は行きたい」と思っていた一ノ倉沢をこの目で見ることができて、本当に行ってよかったと思っています!
さて。実は谷川岳ではもう一か所「死ぬまでに一度は行きたい」と思っている場所があります。
JR上越線 土合駅 です。
ツーリングで駅に行くの?
と、疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思いますが(笑)
この土合駅、ちょっと普通の駅ではないんです!
谷川岳ハイキングのあと「上越線 土合駅」にも足を運んできましたので、今回の記事ではその魅力をお伝えしていきたいと思います。
鉄道ファンじゃなくても楽しめること間違いなしですよ!!
動画で見たい方はこちら
このツーリングのVlog動画もありますので
動画で見たい方はこちらからどうぞ!
JR上越線 土合駅は "日本一のモグラ駅"
土合駅は、群馬県みなかみ町にあるJR上越線の駅です。
場所はここ。
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった
川端康成が書いた『雪国』でもおなじみの一節。この一節に出てくるトンネルのモデルとなった「上越線 (新)清水トンネル」の中に土合駅はあります。
下り線ホームまで徒歩10分!
土合駅の面白さは、なんと言っても「日本一のモグラ駅」と呼ばれるほど、深い深い場所にある下り線(新潟方面行き)のホームです。
ホームから駅舎までの標高差は約70m。
連続する462段(すべての階段を合わせると486段)の階段を下った先に、ようやく土合駅のホームが見えて来ます。
ホームから改札まで約10分を要するという巨大な地下空間は、まさにシェルターのよう。
まだ駅員さんがいたころは(現在は無人駅)ホームまで10分かかることから、電車が到着する10分前には改札を閉めていたそうでです。初めて土合駅を利用したお客さんは「え?なんで?」状態だったことが想像できます(笑)
とにもかくにも。鉄道ファンではなくとも、一見の価値がある駅であることは間違いありません!
エスカレーターやエレベーターはない
土合駅には、エレベーターやエスカレーターはありません。
途中で休憩できるよう、ベンチがいくつかある程度。
すべての人がこの462段(全部合わせれば486段)の階段を自分の足で登る以外、改札を出る手段はないのです。
どうやらエスカレーターを設置する計画があったようで(諸説あるようで、そんな計画などそもそもない!と仰られる方もいます。)↑写真のように設置場所?は確保されています。
しかしながら、土合駅の利用客数は1日20人ほどと言われていますので、エレベーター建設費用を考えたら採算は取れないかな…?と。
ちなみに、日本一長いエスカレーターは香川県丸亀市のニューレオマワールドにある「マジックストロー」というエスカレーターだそうで、その長さは96m。(三菱電機製)。
土合駅の長さは約300mほどあると言われているため、もし土合駅にエスカレーターを設置するとなると、それはそれは大掛かりな工事となるのは言うまでもありません。
とはいえ、土合駅利用者の多くが谷川岳の登山者。
「この階段を登ることができなければ、魔の山 谷川岳(遭難者数世界一のギネス記録がある)を登ることなんてできないよね!」と言われているとかいないとか(笑) ごもっとも!
いたるところからFromAQUA
階段の途中やトンネル内には、いたるところから谷川岳の湧き水がじゃんじゃん溢れています。
時期によって減ったり増えたりするそうで、私が行ったときが多いのか少ないのかはよくわかりませんでしたが、それでも川のように流れまくっていました。
この湧水がもたらす高い湿度からトンネル内には苔が生育。
照明に照らされると、なんとも美しい光景が広がります。
さて。この湧水。実はJR東日本を利用している人にはおなじみ「From AQUA」として売られています。
上越新幹線開通に向けたトンネル工事で偶然に湧き出した水を、1984年に旧国鉄が「大清水」として販売。その後2007年に、JR東日本グループが「From AQUA」としてリニューアルしたそうです。
これだけ溢れ出ているので、いつの日か土合駅にも水飲み場や水汲み場ができたらいいですよね。
土合駅はなぜこのような駅になったのか?
1931年に上越線が開通したころ、群馬県みなかみ町にある「湯檜曽駅」と新潟県湯沢市にある「土樽駅」は単線で結ばれていました。
谷川岳の中腹を貫くトンネル工事は大変難航し、多くの死者や重軽傷者を出しましたが、このトンネルが開通したことにより上野⇔新潟間が4時間も短縮されるほど、大変便利になったそうです。
この時に開通した単線のトンネルを「清水トンネル」と言い(清水峠を通ることからその名が付けられた)川端康成が書いた『雪国』に出てくる「国境の長いトンネル」はその清水トンネルがモデルとされています。
また清水トンネルが開通したことにより、「手軽に行ける本格的山岳」として登山者に人気になったのが、あの谷川岳です。そのため、多くの遭難者を出し「遭難者世界一のギネス認定」されるようになりました。
その後、時代が進み1960年代にはトンネルを掘る技術が発達。
上越線の利用客も増えたことから
複線化が実施されることになりました。
そして下り線(上野方面行き)専用トンネルとして掘られたのが「新清水トンネル」。土合駅下り線ホームの、あのトンネルです!
お隣の湯檜曽駅もまた、土合駅と同じようにトンネル内に下り線ホームが設置されています。
上り線は地上の駅、下り線は地中の駅となった土合駅の歴史も、調べてみると大変面白いですよね。
ちなみに…上越新幹線が通る国境の長いトンネルは「大清水トンネル」と呼ばれています。
土合VILLAGE
秘境「土合駅」ですが2021年春、新しく「DOAI VILLAGE」が誕生しました。
駅直結の敷地内に、アウトドアキャンプ場や手ぶらで満喫できるグランピング施設がオープン!
フィンランド式サウナも完備されているので
大自然の中でトトノウを体験することもできます(笑)
いやぁぁぁ、これは行きたい!
絶対行きたい!!
「死ぬまでに一度は行きたい=土合駅」に行きましたが、これまた「死ぬまでに一度は行きたい=DOAI VILLAGE」を計画しなければいけなくなりましたよ(笑)
駅茶(えきっさ)モグラ
今は使われていない在りし日の切符売り場や駅務室が、現在は「駅茶(えきっさ)モグラ」というカフェとして生まれ変わっています。
この駅茶モグラも、DOAI VILLAGEが運営。
内装のほとんどが当時のままなのだそうです。
当時使われていたものや、駅務室にあったアレコレも楽しむことができるのもまた魅力的!
コーヒーやクラフトビール軽食などもあるため、468段の階段を登りきった後の休憩にも最適でした!
クラフトビールはお土産用に購入することもできたので、もちろん購入!
全部欲しかったんですが、あいにくシートバッグがパンパンだったもので…厳選した2つのビールを購入しました(笑)
上越線ビール
今回、駅茶モグラで購入したビールがこれ。
上越線ビールです。
群馬県みなかみ町のクラフトビール「月夜野ビール」が製造販売しているビールで、かつて上越線を走っていた蒸気機関車「D-51498」と「C6120」が描かれています。
まさに、群馬に来たお土産にはぴったりすぎる一品!
月夜野ビールとJR東日本とのタイアップで商品化された「上越線ビール」は、土合駅のお土産には最適です。
まとめ|土合駅はライダーも楽しめる"日本一のモグラ駅"
今回の記事では
ライダーも楽しめる!"日本一のモグラ駅"
ということで、上越線土合駅について書いてみました。
私は谷川岳とセットで土合駅を楽しんできましたが、ツーリングついでに休憩がてら土合駅へ行ってみるのもおすすめです。
要塞のようなシェルターのような異様なホーム。
鉄道ファンではなくとも一見の価値がありますよ!
また、この記事で載せきれなかった
- ヒンヤリ感
- 湿気
- 圧倒
などは、ぜひ実際に行って体感していただければと思います!
書いてある想像の50倍くらいはすごいですよ(笑)
ライダーは駐車場に気を付けて!
土合駅の駐車場は、大きめの砂利がゴロゴロ。
さらに、見た目よりも駅舎の位置が高い場所にあるため少し斜面になっています。
バイクで土合駅へ行かれる方は
駐車場の砂利に十分お気を付けください!
ちなみに…
私もバイクで行きましたが、たまたま隣にある「谷川岳ドライブイン」でお昼ご飯とお土産を購入していたため、駐車場にバイクを停めさせてもらい、歩いて土合駅まで行くことができました!
バイクで土合駅行ってたら絶望してた気がする(笑)
バイクで不安な方は「谷川岳ドライブイン」でお食事やお土産を購入したうえで、従業員の方に交渉すると停めさせてもらえるかもしれません。
今回の記事が土合駅へ行くライダーさんの参考になれば嬉しいです。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました!ちゃお~