冬になると南の方へ行きたくなるのは、私だけなのでしょうか?
ぼんじょるの!しーまんです。
昨年の12月は沖縄へ出かけたのだけれど、冬の南国はとても心地良く「できれば今年の冬も、どこか南へ行きたいなぁ」と秋ごろから思っていました。
とはいえ、ちょくちょくと頻繁に連休を取れない一般会社員。
近場でいいところはないだろうか?と思い悩んだ結果、ふと思い出したことがありました。
わたし、乗りたい飛行機があったんだった!
そんなわけで、今回の旅は 一度乗ってみたかった飛行機「ドルニエ-Do228NG」に搭乗することに決めます。
そしてこの記事では、ドルニエ-Do228NGに搭乗した経験を備忘録も兼ねて書いていこうと思います。
これからドルニエに搭乗される方。こんな飛行機初めて見た!という方。乗ってみたいけど雰囲気が知りたいという方。色々な方の参考になれば幸いです。
動画で見たい方はこちらもどうぞ
ドルニエ228に搭乗した様子を動画にしています。ぜひこちらも合わせてご覧ください!
ドルニエ-Do228NGとは
ドルニエ-Do228NGは、ドイツのドルニエ社より開発された短距離離着陸性(通常の飛行機よりも短い滑走距離で離着陸できる)に優れたプロペラ旅客機です。
乗員2名、乗客19名の合わせて21名が乗車できます。
日本で乗れるのは新中央航空だけ
ドルニエ228は現在、新中央航空というなんとも聞きなれない航空会社だけが、唯一日本で乗ることができる手段です。
新中央航空は、主に調布飛行場から東京都の離島(大島、新島、神津島、三宅島)への運航をしています。ドルニエ228に乗るには羽田空港でもなく成田空港でもなく、街中にひっそり佇む調布飛行場を利用するのです。
また、新中央航空は全部で6機のドルニエ-Do228NGを所有しています。
調布飛行場なんて知らないよ!という方へ
いや、そうですよね。日本に住んでいて調布飛行場を知っているという方は、私のような比較的地元だったり飛行機マニアだったりという方だけでしょう(笑)
ちなみに調布飛行場は、東京の真ん中あたり。東京都調布市という場所にあります。
調布飛行場までのアクセスは
- 京王線調布駅
- JR中央線三鷹駅
- JR中央線武蔵境駅
- JR中央線武蔵小金井駅
からそれぞれバスが出ていますが、バス停から徒歩15分ほどかかるため立地的にはあまり良くありません(笑)
さて。調布飛行場ですがなにかと話題になったこともちらほらございます。
ユーミンの歌に調布飛行場が出てくる
♪中央フリーウエイ~でおなじみ「中央フリーウエイ」の歌詞に調布飛行場が出てくるそうです。(YouTubeのコメントで知りました!教えてくださった方ありがとうございます!!)
個人的には♪中央フリーウエイ 右に見える競馬場、左はビール工場~ という歌詞が印象的で、小さいころ両親の車で中央道を走っているときに「あ、ここが競馬場だ!サントリーのビール工場だ!」とキャッキャウフフした思い出があるのですが、まさか調布飛行場が歌詞に出てくるとは知りませんでした。
ちなみに歌詞では「調布基地」。
米軍の基地だった時代があるようです。
第二次世界大戦中はもっぱら日本陸軍が使用していたそうですが、敗戦後の1945年9月よりアメリカ軍の飛行場として使用され、1964年の東京オリンピック開催に合わせて日本に返還されたそうです。
そんな昔から調布には飛行場が存在していたんですね。
水曜どうでしょう「サイコロの旅」に出た
おなじみ「水曜どうでしょう」の人気企画 サイコロの旅6。
この旅で調布飛行場から伊豆大島を目指すことになります(笑)
大泉洋さんはヘリで酔った経験があるので(サイコロの旅3)このような小型飛行機に乗るシーンはファンとしては見ものでした(笑)
気になる方はぜひ、チェックしてみてください!
▶ サイコロの旅をチェック
ドルニエ-Do228NG搭乗記
話は色々脱線しましたが、ここからは私が体験した ドルニエ228の搭乗の様子をありのままに書いていこうと思います。
ということで今回私は、調布飛行場から伊豆大島までドルニエ228に乗ることにしました。
本当は三宅島まで行ってみたかったのですが、どれくらい揺れるのか?どれくらい怖いのか?どれくらい安全なのか?が全くわからなかったので、とりあえず1番飛行時間が短い伊豆大島を選択です(笑)
調布飛行場を目指す
自宅から調布飛行場まではバイクで30分ほど。荷物もわりとあったので、バイクで行くのがラクだなと思いリトルカブで行くことを選択します。
ですが、調布飛行場のホームページを見ると 駐車場はあるけど駐輪場はない という記載が。
仕方なく、飛行場から1番近い 多磨駅東口駐輪場 という有料駐輪場に止めることにしました。
多磨駅東口駐輪場から歩いて20分。
武蔵野森公園という素敵な公園を抜け
調布飛行場を目指します。
調布飛行場へたどり着くと、なんと駐輪スペースがあるじゃないですか!バイクや自転車が置いてあります。これは…駐輪場なのか? 多磨駅からえっちらおっちら歩いてきた身としては「ちょ…待てよ」って感じ(笑)
まぁ、朝から美しい公園を散歩できたので 良しとします(笑)
搭乗手続き
通常は9:00調布発→9:25大島着というダイヤですが、この日は飛行機が1機壊れていた関係で 8:30調布発→8:55大島着というダイヤに変更になりました。
実は、前日に新中央航空から電話があり「ダイヤが変わりますー」と言われたのでちょっとびっくり(笑) ちなみに「帰りの便もダイヤ変更の可能性が高い」とのことだったので、あぁこれは大島でゆっくりできないかもなー…とちょっとあきらめムードになったりもした(笑)
運賃は遊覧飛行くらいの値段
今回私は、伊豆大島まで往復割引運賃で行ってきました。
片道11200円なので、30分の遊覧飛行と思えば「あぁこれくらいするよね!」という感じ(笑)
手荷物5kgまで無料
さて。手荷物に関してですがこれがものすごくシビア。
預ける荷物と機内に持ち込む荷物
全部合わせて5kgまで無料となっています。
LCCも荷物の重さで料金が変わると聞いたことがあるのですが、個人的に普段はほぼJALしか使わないため(JALの陸マイラー)荷物に料金がかかるなんてことあるの!?とビックリ。
一応、事前に自宅で荷物の重さをはかったところ7kgだったので まぁこれくらいは仕方ないだろう…と飛行場へ行ったら 実際は9kgもありました(トホホ。)超過料金は840円です。
この荷物の重さを少しでも軽くしようと、いつものノーラン(1.6kg)ではなくSHOEIのグラムスター(1.2kg)を持って行くことなります。いやぁ…この日ヘルメットを持ち歩いて、グラムスターの軽さに驚愕!本当に軽いです(笑)
機内に持ち込めるのは1人1つまで
ドルニエ228は機内もとても狭いため、持ち込めるのは1人1つの荷物だけ。
私の場合、撮影に必要なリチウムバッテリーやモバイルバッテリーなどを多く持っていたため リュックは絶対に機内持ち込みに。そうなると…「え?ヘルメット預けるの?」(笑)
なんとなくヘルメットを預けるのが嫌でしたが(預け荷物は投げられるイメージでwww)空港の方に伺ってみると…
ライダーさんの多くがヘルメットをお預けになられますよ。特に袋などに入っていなくてもお預かりできますのでご安心ください。
とのことだったので、預けることにしました。(でかい袋にグローブやネックウォーマーも突っ込んで渡した)
もちろん、無傷で戻ってきました(笑)
余談ですが、この日「模型を大島まで運ぶ」という方と一緒の飛行機になったのですが、繊細な模型も預かり荷物として渡していたので、揺れで壊れてしまうといったことはほとんどないのではないでしょうか。
座席は飛行機に乗る直前に決まる
さて、手続きが終わると搭乗券が発行されます。
一般的な搭乗券と違うところ…それは座席番号が書いていないことです。
このような小型の飛行機は、機内の重心を安定させるためバランス良く席に着かなければいけないとのこと。そのため、座席は全員の搭乗手続きが終わり次第決まり 飛行機に乗る直前に知らされます。
ということで、搭乗手続きの際には必ず体重を申告しますので 自分の体重を把握してから空港に向かいましょう(笑)
保安検査
保安検査は通常の国内線(羽田などで)に乗るときと同じように行われます。
大きな空港とは違いかなりこじんまりしていますが、荷物をX線に通したりする工程は変わりません。
もちろんしっかりと警察官も配備されています。
安全講習は待機場所で
ドルニエ228は小型旅客機のため、CAが乗り込むスペースやモニターを置くスペースはありません。
そのため、安全についての説明や非常時の説明は保安検査が終わったあとの待機場所で聞きます。(とくにビデオなどは流れない。聞くだけ。)
ぶっちゃけ緊張で全然頭に入りませんでした(笑)
ドルニエ-Do228NGに乗る
安全講習が終わったらさっそく飛行機に乗ります。
どの島へもだいたい同じ時間帯に出発するので、飛行機はすでに並んで待機してありました。伊豆大島行きは先頭の飛行機だったので、飛行機までぞろぞろと歩いて向かいます。
飛行機までたどり着くと、先頭の座席の方から名前を呼ばれます。この時初めて座席の番号が発表され、自分はどの席なんだろう!とちょっとだけワクワク(笑)
ということで、私の座席は7A!
個人的には右側が当たり座席だと思っていたので、左側でちょっとだけ残念(笑) ちなみに右側は、富士山や味の素スタジアム、江の島などが一望できるので個人的に「当たり座席」としていました。
アクロバティックな離着陸
離着陸時はカメラの使用は禁止…ということだったので写真や動画はないのですが、びっくりするくらいアクロバティックな飛行でした(笑)
ドルニエ228は短距離離着陸性(通常の飛行機よりも短い滑走距離で離着陸できる)とあって、調布飛行場の滑走路は800mしかありません。
バラバラバラバラ‥‥と滑走したと思ったらもう飛び立ち、いきなりの急旋回!
ヤバい乗り物に乗ってしまったぞ…感ハンパないです(笑)
乗り心地
ドルニエ228の飛行高度は推定1500~2000m程度。ということもあり、眼下には道路や車。鉄道や川、町…ありとあらゆるものがくっきりはっきり見えます。
これがわりとおもしろい。
最初こそ急旋回などアクロバティックな動きをしたものの、上空へ行くとかなり安定した飛行で楽しい遊覧飛行と言った感じに。
ところが陸を超え太平洋へ出ると一転。
めちゃくちゃ揺れる…。
これが大きい飛行機だったら、きっと悲鳴があがってもおかしくないんじゃないかな?くらい揺れるんですが、大島行きに関しては誰も悲鳴を上げません(笑) みんなこの飛行機に慣れ過ぎじゃない!?(笑)
おかげで少し酔いましたわ。
が、たった25分で到着したので 大泉洋さんのヘリコプターのようにはならずに済みました(笑)
ちなみに着陸も離陸以上の超アクロバティック飛行なので、ぜひ体験してほしい。
大島空港へ到着
大島空港へ到着し、なんとかドルニエと2ショットが撮りたいと自撮りに励みます(笑) が、早く退避しなきゃいけない感があったので 急いで空港内へ。
この日の飛行機は15人ほど乗っていましたが、手荷物はファーストクラス並みに素早く返却され 飛行機でやってきたというよりはバスでやってたんじゃないか?という手軽さっぷり。
ちなみに空港を出るとそこにはとくに何もなく…(笑)タクシーも呼ばないと来ないスタイルだったので、何件か電話してみることに。
何件か電話して断られて…を繰り返してるとたまたま1台のタクシーが来てくれたので、運よく乗ることができました(笑)
大島へ行く前に、タクシーを予約しておく方がいいかもしれません。
まとめ|ドルニエ228にぜひ一度乗ってみて欲しい
今回の記事では、ドルニエ228という小型旅客機に搭乗した経験を備忘録として書いてみました。
伊豆大島へ遊びに行くライダーさんは自分のバイクを運ぶことができる「さるびあ丸」を利用するのが一般的かもしれません。
ですが、
こんな面白い飛行機が近所にあるのに乗ったことがないなんて後悔する!
と意を決して乗ってみて、ものすごく面白い経験ができたと個人的には大満足です(笑)
すべてが新鮮でとっても楽しい時間を過ごすことができました。
ぜひ、何かの機会があったら調布飛行場から東京の離島へ足を運んでみて欲しいなぁーと思います。
さて。大島ではバイクをレンタルして、ゆったり島時間を過ごしてきました。こちらの記事は、またおいおい書いていこうと思いますので、どうぞお楽しみに…。
それでは今回はこの辺で。
最後までありがとうございました!
ちゃお~